恋人の過去は気になりますか? | 役員秘書の恋愛指南

恋人の過去は気になりますか?

私は昔、彼となる人の過去がとても気になるタイプでした。

心配というより、興味本位です。


この人はどんな人と付き合っていたんだろう。どんなタイプが好みなんだろう。

どうして別れたんだろう。どこに惹かれて付き合ったんだろうなど。


聞いておけば、今後の自分の交際にプラスになったりもしますし、好きな彼の過去は、この世で一番知りたいゴシップのようなもの。

彼の全部を自分のものにしたいと思う女性なら、誰もが手の内に入れたいことではないでしょうか。


私はこの癖はずっと長い間、続きました。

デートした人、付き合った彼に、何気なく、過去を聞きました。

過去を聞き出すのは結構得意です。


でも、私は本当の恋を知らなかったのだと後で痛い目に合うのです。


その後、とある男性と付き合いました。

今までのように、その男性の過去を聞きだしました。

振られた女性がいたとのことで、その女性について聞いた時、私はかつてない嫉妬を覚えたのです。


彼が振った女性ならなんとも思わないだろうし、同じ失敗はしないようにしようと考えるでしょう。

彼が振られたとしても、彼が吹っ切れていれば何も感じないでしょう。

その彼は、別れてから随分経っているのに、まだ心のどこかにその女性がいるようでした。

「好きという気持ちはない」と言っていたけれど、その言葉を信じるなら、その女性のことを美化して記憶していたということでしょうか。


よく、死んだ人には勝てないといいます。

離婚した妻ならいいけれど、死別の妻は、いい思い出が残っているので再婚したら辛いというような話を昔聞いたことがあります。


それと同じで、男性の中に一人くらい「初恋の人」「好みの頂点の人」など、歴史の中の金字塔のような女性がいると思うのです。


これを読んでいるあなたも、私も、きっと誰かのそういう対象になっているかと思います。


でも、別れた人の金字塔になるよりも、これから出会う人、今好きな人の一番になりたいですよね!


なので、私は悟りました。

決して過去は聞かない方がいいと。


私も人間なので、嫉妬という感情は当然あります。

でも、元々、人に固執しない性格だったり、人に追われることが多かったため、自分が苦しまないで過ごしてきたことから、あまり嫉妬する事実に遭遇しなかっただけなのです。


そんな私が遭遇した苦しい嫉妬が、付き合った彼の「過去の女性」への嫉妬でした。

夜もそのことを考えると涙が出たり、苦しかったり、悔しかったり。

決して私はその女性に劣るわけがない。彼の見る目がないんだと思いたくて苦しかったり。

あの時の私の煩悩は、今、思い出せば笑ってしまうほど、深く苦しく真剣でした。


だって、今、浮気しているとか、他に目がいっている訳ではないんですよ。

過去なのに、何であんなに苦しんだろう?


過去だからこそ、勝てないように思えて、苦しかったのかなと思います。


でも、今はこう考えています。


人って、どんなに魅力的でも、素敵でも、優しくても、美人でも、かっこよくても、性格が良くても、それが恋愛感情に直結しないって。

恋って理屈じゃないんですよね。

理屈じゃないものに、勝てるも、負けるもないのです。


私だって最高に好きだった彼のどこが好きって、言葉に出来る部分もあったけれど、本能的に好きだった部分が大きくて、本能だからこそ理屈じゃない。

理屈じゃない感情こそ、人間ってコントロールできないんですよね。


なので、私はそれから、付き合う相手が自慢話で私の嫉妬を駆り立てるためか、俺はこんなにもてたんだといいたいためか、もしくは、私と過去彼女を競わせるためか、過去の恋人の話をしてきても、聞いてはあげるけれど、さほど興味がないように振る舞います。


そうすれば、恋が落ち着いてくるごとに、彼はそんな過去の自慢話などしなくなっていきます。


恋人の過去は亡霊と同じ。絶対に勝てる訳ありません。


なので、私は興味を持たないし、持っていないことをさりげなく伝えます。


正直、今の私なら、恋人の過去を聞いても嫉妬しないかなと思うのです。

でも、ふと思うのです。またあの時のような気持ちにならないとも限らないと。


パンドラの箱は開けないに限ります。

嫉妬の蓋を開ける鍵は、自分が持っている好奇心と興味なのだと思うのです。

それを飲み込む方が、後で苦しむことを考えればずっと楽だと思います。


過去の恋に嫉妬するより、新しい歴史を作っていきたいですよね!


大丈夫。

今の恋が彼にとって、一番になりますって。きっと。